新築で太陽光発電の設置を迷う!リスクは?後付けのデメリットも解説

ソーラーパネル

近頃、太陽光発電を設置した新築物件を見かける機会が増えたように感じませんか?

今では一般的になってきた太陽光発電。マイホームを建てるときに、設置するか迷うという方は実際に大勢いらっしゃいます。

太陽光発電の設置は決して安い買い物ではないので、じっくり検討したいところ。

そこで本記事では、太陽光発電を新築で設置するメリットや後付けするデメリットを解説します。

太陽光発電を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

新築時に太陽光発電を設置すべき?

設計図を開き話す2人

誰でも損をしたくないのは当然の心理。

新築時に太陽光発電の設置を検討する理由を、いくつかあげてみます。

【設置を検討する理由】

  • 太陽光発電を活かせる家づくりができる
  • 外観の見栄えが良くなる
  • ローンがまとめられる

日の当たる南向きで、電柱や他の家の陰がかからない場所に太陽光発電を設置できると、十分な発電量が得られます。

新築の場合、設置場所を念頭においた家づくりができるので、効率良く発電量を増やせるのです。

また、太陽光発電の設置には配線を引きますが、新築だと配線を壁に通して隠せるので、外観の見栄えが良くなるという利点も。

さらに、設置費用を住宅ローンに組み込めるのも新築の特権だと言えるでしょう。

新築と太陽光発電にかかる費用を別々にしてローンを組むよりも、ひとまとめにできたほうが金利が安くなる可能性があります。

太陽光発電のメリット

MERITと書いてある積み木

太陽光発電には電気代の節約だけでなく、他にもたくさんのメリットがあるのです。

特に注目してほしいメリットがいくつかありますので、ご紹介します。

電気代節約につながる

電卓と電球とコンセント

太陽光発電は家で作った電気を使えるので、その分電気代の節約につながります。

年々、電気代が高くなっていると感じませんか?

電気代が高くなる理由のひとつに、火力発電に使われる燃料代の高騰があげられます。

日本の電気は、約7割が火力発電から生み出されているので、燃料代が上がれば必然的に電気代が高くなるのです。

そこで、太陽光発電が家にあれば電気をまかなえるので、電気代が値上がりしても影響を受けにくくなります。

災害時や停電時の備えになる

懐中電灯

太陽光発電は、災害時や停電時の備えになります。

災害や停電が起きたら、食事の準備や携帯電話の充電・テレビやラジオでの情報収集と、あらゆる場面で電気が必要です。

太陽光発電があれば、災害時や停電時でも太陽さえ当たれば電気が使えます。

何かトラブルがあったときの備えとして、安心できる設備と言えるでしょう。

エコな再生可能エネルギーを使える

ECOと書いてある積み木

再生可能エネルギーとは「自然界のどこにでもあり、枯渇せず、二酸化炭素を排出しないエネルギー」のこと。

太陽光はそのひとつで、他にも風力・水力・地熱などがあります。

太陽光発電は電気を使いきっても、また次の日に蓄えることができ、自然の力を再利用できるエコなエネルギーです。

設置場所は屋根の上が多いので、場所を取らず、私たちが取り入れやすい再生可能エネルギーと言えるでしょう。

売電することができる

作業服を着た男性

太陽光発電は、消費しきれずに余った電気を、電気会社に売電できます。

2022年に経済産業省が定めた売電価格は、設置容量が10kW以下の場合、1kwhあたり17円です。

太陽光発電設備の普及にともない、売電価格は年々安くなる傾向があるので、売電収入を得たい方は、早めの検討をおすすめします。

参考;経済産業省 資源エネルギー庁

遮熱&断熱効果が高い家になる

太陽光発電を設置すると、太陽光パネルが遮熱や断熱の役割を果たします。

パネルは屋根の上の設置が多いため、夏場は直射日光を防ぎ、室内温度の上昇を抑えてくれるのです。

また冬場には、パネルが温度を逃がさないので、室内の暖かさを保てます。

太陽光発電を取り入れると、夏も冬もエアコンを使う機会が減る可能性がありますので、電気代の節約にもつながるでしょう。

家庭用蓄電池と併用ができる

住宅設備

太陽光発電と家庭用蓄電池の併用ができると、「夜間に電気が使えない」という心配がいりません。

太陽光発電は太陽光がないと発電することはできず、日中に発電した電気を貯めておけないという特徴があります。ですが、日中に発電した電気を家庭用蓄電池に貯めることで、夜間でも電気が使えるのです。

家庭用蓄電池を用意できると、災害時や停電時でも夜間に電気を使えるので、心配が減るでしょう。

 

太陽光発電のデメリット

太陽光発電にはたくさんのメリットがありましたが、デメリットもありますので、いくつかご紹介します。

設置コストがかかる

電卓を打つ女性

「太陽光発電は高い」というイメージがまだまだ根強いのではないでしょうか。

2021年の経済産業省のデータによると、新築で太陽光発電を設置した場合の費用は、1kWあたり280,000円とあります。

家庭用では3kW~5kWでの契約が多いので、初期費用の相場は840,000円~1,400,000円です。

ちなみに、後付けの場合の初期費用は、906,000円~1,510,000円と新築よりも高くなります。

この金額を見ると高く感じますが、初期費用は年々、減少傾向です。

補助金を出す自治体もありますので、お住いの自治体に当てはまるか、一度調べても良いでしょう。

参考:令和4年度以降の調達価格等に関する意見(P22グラフ)

メンテナンスコストがかかる

工具と家の模型

太陽光発電を設置した後は、3年~4年に1度のメンテナンスが推奨されています。

メンテナンスの費用は、5kWでの契約の場合、1回が約29,000円。

また、太陽光発電には「パワーコンディショナー」という機器が備わっています。この機器は、太陽光パネルで蓄えた電気を家庭で使える電気に交換するもの。

パワーコンディショナーは、20年に1回の交換が必要で、交換費用が約224,000円かかります。

20年間のうちにかかるメンテナンス費用は、369,000円と高く感じますが、1年に換算すると18,450円。1年間に18,450円ずつ貯めれば良いので、売電した収入をメンテナンス費用として積み立てても良いでしょう。

参考:令和4年度以降の調達価格等に関する意見(P23グラフ)

発電状況が天候に左右される

太陽光発電は、発電状況が天候に左右されるのもデメリットのひとつ。

晴れの日の発電量を100%としたときに、曇りの日では約10%~30%、雨の日では約5%~20%になります。

電気が足りない場合は電力会社から購入したり、家庭用蓄電池があれば、あらかじめ電気を貯めたりする必要があるでしょう。

後付けで太陽光発電を乗せるデメリット

DEMERITと書いてある積み木

ここでは、太陽光発電を後付けした場合におきるデメリットをご紹介します。

外観が損なわれる

太陽光発電を後付けする場合、既存の家に設置するので、家の状況次第では外観が損なわれます。

設置の理想は南向きですが、屋根が小さすぎたり複雑な形をしていたりすると、屋根をまたいでパネルを設置しなければなりません。

また、太陽光発電には配線が必要ですが、後付けの場合は配線を家の外に通すことが多いので、外観が悪くなります。

設置できない可能性がある

屋根の状態が悪いと、太陽光発電を設置できない場合があります。

パネルの重さはメーカーによって変わりますが、1枚が約15kgとすると、20枚乗せた場合が300kgです。

老朽化が進んでいる屋根では、太陽光発電を設置するときに、屋根の修繕が必要になる可能性があります。

東京都の「太陽光発電の設置義務化」とは?

雲と太陽

現在(2022年10月)、東京都では再生可能エネルギー利用拡大の推進を図るべく、「新築建物を対象とした太陽光発電の設置義務化」制度について検討が進められています。

この制度に関して、現状、太陽光パネルの設置義務者は大手ハウスメーカー(供給延床面積等の条件あり)が対象ですが、将来的には東京都だけでなく各道府県にもこういった動きが広がっていくかもしれません。

それに伴って、太陽光発電(パネル)設置に関する補助制度等の充実も進んでいくかもしれませんね。

環境への配慮、そしてエネルギー危機への対策として、今後も太陽光発電の期待度はますます高まることが予想されているのです。

参考:太陽光発電設置 解体新書(東京都)

新築で太陽光発電を検討するならまず相談を

ソーラーパネル

今回は、新築時に太陽光発電を設置するメリットや後付けのデメリットをご紹介しました。

太陽光発電の設置には、ご自身の予算とのすり合わせや、太陽光発電に適した家づくりの専門知識が必要です。

太陽光発電を検討するなら、専門家に相談するのが失敗しない近道と言えるでしょう。

 

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