頭金なしで住宅ローンを組むメリット＆デメリット！絶対に後悔しないための注意点
住宅ローンは、大金が必要な住宅購入において、多くの人が活用している金融商品です。
月々無理のない範囲で支払いでき、年末調整では控除も受けられるので憧れのマイホームが欲しい人にとって住宅ローンは大きな味方と言えます。
そんな住宅ローンですが、借り入れする際には頭金をどのくらい支払わなければならないかわからず困っている人も少なくありません。
なかには、「まとまったお金がないから、できれば頭金なしで借り入れしたい」という人も多いでしょう。
たしかに、家を建ててからも子供の教育などで出費はかさみますし、初期費用を抑えられるのなら非常に魅力的ですよね。
そこで、この記事では頭金なしで住宅ローンは組めるのかどうか、頭金なしの場合のメリット・デメリットなどを紹介します。
もくじ
頭金なしで住宅ローンは組める？組めない？
住宅ローンを組むにあたり、頭金は必ず支払わなければならないと思っている人は少なくありません。
では、実際に頭金は必要なのか、そもそも頭金とはどういうものかについて解説します。
そもそも頭金とは？
頭金は、借り入れ以外の自己資金のことを指します。
たとえば、住宅の金額が2,500万円だとして、住宅ローンを利用して2,000万円借り入れた場合、残額の500万円を自己資金から支払っている計算になり、この500万円が「頭金」ということになります。
頭金は物件の約10～20%が相場
頭金は一般的に住宅を購入する際の金額のおよそ10～20%程度が相場と言われています。
ただし、住宅を買うには住宅購入額以外にもさまざまな費用がかかるものです。
税金だったり手数料だったりといった費用を合わせると意外に大きな金額となるため、頭金を支払う場合は合わせて準備しておいた方が良いでしょう。
頭金を支払うメリットとデメリット
頭金を用意すると、借入額を減らせるという利点があります。
借入額が下がれば、月々の返済額を下げられたり支払い期間を短くできたり、支払期間が減って利息も削減できたり、金銭的な負担を減らせるというのは大きなメリットと言えるでしょう。
しかし、頭金を支払うためには貯める時間も必要です。
頭金を貯めている間に気になっていた物件が売れてしまう、住宅ローンを組んだ時期が遅くなって結局支払い終わる時期が長くなってしまう、といった事態になりかねません。
また、自己資金のほとんどを頭金に使ってしまうと、金銭的余裕がなくなってしまうので、頭金を用意するのなら無理のない範囲で支払うようにしましょう。
頭金なしでも住宅ローンは組める
結論から言うと、「頭金なし」でも住宅ローンを組むのは可能です。
しかし、前述した通り頭金を支払えば、長期的な金銭的リスクは避けられます。
頭金なしの場合は、滞納するリスクや月々の負担が大きく返済できなくなる可能性も否定できません。
また、金融機関によっては頭金なしでの住宅ローンは組めない場合もあるので注意しましょう。
頭金なしで住宅ローンを組むメリット
頭金なしでもローンは組めますが、頭金ゼロで借り入れする場合はどのような利点があるのでしょうか。
ここでは、頭金なしで住宅ローンを借りるメリットについて紹介します。
早く住宅が購入できる
頭金なしで住宅ローンを組むのは、スピーディーに住宅を購入できるというメリットがあります。
返済期間が長くなったとしても、借り入れした時期が早ければ早いほど返済し終わる時期も早くなるので、完済時期をあまり遅くしたくないという人にとっては有利と言えるでしょう。
理想の物件を手に入れられやすくなる
ほとんどの人にとって、家は一生に一度の大きな買い物。
理想の物件と出会えるかどうかは時の運とも言えますし、頭金が貯まるのを待っていると買い逃してしまう可能性もあります。
せっかく出会った素敵な物件を逃したくない場合、いかにスピーディーに物件を押さえられるかが重要になります。
資金に余裕ができる
初回の持ち出し金額を大幅に抑えられるのは、頭金なしで住宅ローンを組む大きなメリットと言えるでしょう。
一般家庭の場合、子供の進学や教育、家族の都合などで使うお金は多数あります。
頭金を入れてしまい、それらの資金が不足するのを避けるために、計画的に頭金なしにする、というのは良い選択肢と言えるでしょう。
住宅ローン控除をより多く活用できる
住宅ローンを組むと、年末調整で住宅ローン控除が活用できます。
フルで住宅ローンを利用すれば、控除額も大きくなります
頭金なしで住宅ローンを組むデメリット
頭金なしの住宅ローンにもさまざまなメリットがあるのはお判りいただけたと思います。
しかし、メリットがある一方でデメリットも存在します。
ここでは、頭金なしで住宅ローンを組むデメリットを解説します。
金利が上がる場合もある
金融機関にもよりますが、借入額が大きくなると金利が高くなってしまう可能性があります。
そのため、長期的に返済負担額が高まる結果になりかねません。
月々の負担が大きくなる
頭金がないと借入額が大きくなるため、月々の負担額も大きくなります。
借り入れした段階では支払いに余裕があったとしても、経済状況が変われば支払いが厳しくなってしまう場合も。
審査に通らない可能性がある
頭金なしで住宅ローンを申し込んだ場合、審査は厳しく行われます。
借り入れする場合は金融機関による審査があり、支払い能力が基準を満たしていないと見られれば審査に通らない可能性もあります。
担保割れのリスクがある
住宅ローンを組む際、万が一、返済できなくなる場合のために「抵当権」を設定するのが一般的です。
滞納してしまったり返済できなくなったりした場合、購入した住宅を担保として売却し、一括で残った債務を支払います。
しかし、残債が売却額より多い状態、オーバーローンと言われる「担保割れ」を起こしていると、売りたくても売れず、自己破産に繋がっていく恐れもあります。
頭金なしで住宅ローンを組むときの注意点
頭金なしで住宅ローンを組むにあたり、以下の注意点が挙げられます。
- 返済可能な範囲で借り入れする
- 金利が高くなる可能性があるのを理解する
頭金なしでの住宅ローンは、総借入額が頭金ありに比べて高くなってしまいます。
ローン額が高くなると、それだけ月々の返済額も大きくなってしまうもの。
その上、頭金なしは金利が高くなる場合もあるため、返済額がさらに上乗せされる結果にもなりかねません。
将来的にきちんと支払えるのか、支払いが厳しく返済不能にならないかといった、借り入れするにあたって重要な事柄をしっかりシミュレートしていくことが大切です。
まとめ
住宅ローンは頭金なしでも借り入れ可能です。
しかし、頭金を入れずフルローンを組むと、月々の支払いが厳しくなったり支払い総額が多くなってしまったりといったデメリットがあります。
その上、審査が厳しくなってしまい借り入れができなくなる可能性もあります。
頭金なしで住宅ローンを利用するのなら、無理なく支払いしていけるのかしっかり吟味して申し込むと良いでしょう。