浴室窓は必要？いらない？バスルーム（風呂）の窓のメリット＆デメリット
毎日家族が使う浴室には、当たり前のように窓が設置されています。
しかし、この浴室窓が不要だと、あえて窓を設けない家が増えてきています。
そもそも、風呂の窓にはどんな役割があるのでしょうか。
そこで今回は、浴室窓の効果や設置によるメリット・デメリットを紹介します。
浴室窓の有無を検討されている方や、コストダウンを考えている方はぜひ、参考にしてみてください。
もくじ
バスルーム・浴室窓はいる？いらない？
結論から言うと、浴室窓は必要ありません。
ただし、これはあくまで「換気」の観点で見た答えです。
「窓を開けながら換気扇を回せば、換気の効率が上がるのでは？」
外の空気を取り入れる意味で勘違いされやすいですが、この方法では逆効果。
風呂上がりにドアや窓を開け熱気を逃したら、あとは浴室内を密閉状態にして、換気扇を回すのが正しい換気のやり方です。
このことから、換気のために窓を設置するつもりなのであれば、その必要はありません。
そうではなく「採光」や「開放感」を条件として求めるのであれば、その役割を果たすための浴室窓は必要です。
バスルーム・浴室窓のメリット
浴室に窓を設置するのが定番であったのは、メリットが多くあるからこそ。
そこで、浴室窓の主なメリットを3つ紹介します。
浴室が広く感じる
窓がない部屋は、どこであっても閉鎖的で圧迫感を感じるものです。
浴室に窓が付いていると、浴室内が広く開放的な気分になれます。
特に、窓の外が庭や星空が見えるような浴室の間取りであれば、景観がさらに引き立ちますね。
採光が取れる
家族に朝風呂派の人がいる場合、窓がないと朝から電気を付けなければなりません。
お日様の光を感じられるので、朝の入浴時間であっても快適に過ごせます。
仕事の時間帯が不規則な方であれば、採光が取れる浴室窓の設置がおすすめです。
涼しい風を取り入れられる
涼しい風を取り入れられることで、のぼせる危険性が低くなります。
備え付けの換気扇だけでは温度調整ができないので、クールダウンしたいときに窓があると快適です。
バスルーム・浴室窓のデメリット
浴室窓にはメリットだけではなく、デメリットもいくつかあります。
デメリットの改善策もチェックしてみてください。
防犯性が低下する
空き巣や泥棒から狙われやすい箇所として、人目がつきづらい浴室の窓には、防犯面でみると注意が必要です。
窓を二重ロックにしたり、防犯ガラスにしたりなど、浴室が盲点にならないように工夫が必要です。
掃除の手間が増える
浴室内を換気が行き届いていなかったり、お手入れをせず長期間にわたり放置してしまったりすると、窓に汚れやカビが発生します。
掃除の苦手な方や、共働きなどで忙しい家庭にとって、このひと手間は苦になるかもしれません。
浴室内が冷えやすくなる
窓から熱が逃げてしまうことで、冷気を感じ、浴室全体が寒くなりやすいです。
断熱性能が良い窓を採用していても、私たちがイメージする壁の断熱材と比べると、その性能はだいぶ劣ってしまいます。
断熱にこだわるのであれば、窓があるだけで機能が低下してしまうことに、留意しておいたほうがよいでしょう。
バスルーム・浴室窓！失敗&後悔事例
ここでは浴室窓を設置し、後悔した事例を紹介します。
結露のせいでサッシにカビが生えた
浴室窓の設置で、どうしても避けられないのが結露です。
特にサッシのカビについては、カビ取り剤ではなかなか落ちず、手入れの点で後悔する方は多いでしょう。
窓が開けられない
近隣の環境、また家の間取りによってはプライバシー性が低くなり、結局窓を開けずじまいになることも考えられます。
浴室窓の設置を検討する際には、周辺環境にも配慮し、せっかく設置したのに開けられないことがないようにしたいものです。
窓のないバスルーム（浴室）が向いている方
最後に、窓のない浴室が向いている方をまとめました。
- 入浴する時間帯はほとんど夜である
- 浴室内に暖房乾燥機がついており、換気においての心配がない
- 人通りが多い中に家があり防犯やプライバシーが気になる
浴室に窓を設置しないことで、その分の費用をほかの設備にまわすことができるので、コストダウンも図れます。
注文住宅のバスルーム・浴室窓について
本記事では、浴室窓のメリット・デメリットや、実際の失敗例について紹介しました。
近年では採光や鑑賞用として、窓枠に直接ガラスをはめ込む開閉のできない窓（FIX窓）を設置する家も多くなっているので、窓の有無を検討する際には覚えておくと良いでしょう。
浴室窓が必要かどうかは、敷地条件や間取り、予算や要望によって変わります。
ぜひこの機会に、浴室に窓をつける価値について考えてみてはいかがでしょうか。
太田 貴也／▶ twitter│▶ Instagram