暮らしやすく飽きのこない技巧の美。住むほどに愛着沸く「平屋」
今回インタビューさせていただいたのは、2023年3月にマイホームを建築されたN様ご夫婦です。
ご主人は商業施設や交通施設といった大型建築物の領域で活躍される設計士。
プロの視点から、ご夫婦のライフスタイルや快適性を見据えた設計プランを練り上げ、それを丁寧にカタチにして行くという作業・・・。
設計について熟知されているからこその細やかな気配りが随所に見られるお住まいは、きっと多くの方の参考になるはずです。ぜひ最後までご覧ください。
もくじ
将来を見据えた平屋づくり
初の「平屋」ご訪問ということで、少しのドキドキと大きなワクワクを抱えて臨んだ本インタビュー。
平屋と言えば、十分な広さのある土地と適した周辺環境が必要とされていることもあり、憧れを持っている方も少なくありません。
そのうえ設計士がプランニングされた、という点でも興味深い!設計のプロが山京建設とタッグを組んで取り組んだ家づくりの体験談、今回もNGなしでご紹介いたします。
・お施主様:N様
・家族構成:ご夫婦(2人家族)
設計プラン先行の土地探し
まずは家づくりのきっかけから教えていただけますか?
お施主様
以前住んでいたのは二世帯住宅。30年ほどと長く住んでいたのですが、新居建築を考えるようになったきっかけのひとつは同居していた母の施設入居でした。
最初、家が建っていた土地に新居を建てることも検討しましたが、土地を売ってみたらどうだろう?という考えも出てきて、不動産業者に相談をしてみたんです。
新居を建てるのであれば、念願だった「平屋」にしたいという気持ちは大きかったですね。
前の家は構造上、揺れやすかったんです。
それにエアコンの効きも悪く、夏はずっと暑いし、冬はずっと寒い。
設備・機能面で大きな問題はなかったのですが、空調面の課題は大きかったです。
土地探しはどれくらい時間をかけられましたか?平屋を建てるとなると、それ相応の環境が必要になりますよね?
お施主様(ご主人)
私たちの場合は土地が先ではなく、あらかじめ私が描いていた設計プランが入る土地を見つける、という設計プラン先行の土地探しでした。
トータルで5区画ほど見たでしょうか。期間にして1ヶ月から1ヶ月半ほどで土地が見つかったと記憶しています。
「設計プラン先行」・・・これは設計士ならではの土地の探し方かもしれませんね。土地が見つかったあと、山京建設はどのような流れで見つけていただいたのでしょうか?
お施主様(ご主人)
土地を紹介してもらった不動産業者の紹介です。
山京建設は3社目に相談した工務店で、その前に別の2社からも見積りを取りました。
住宅展示場に行って、一番入口近い場所にモデルハウスがあるような、知名度が高い大手ハウスメーカーから順番に相談したんです(笑)。
もちろん最初から大手ハウスメーカーは値段が高いと知っていましたが、見積りを見て「やっぱり」と、改めて思いましたね。
お施主様(奥様)
山京建設に最初に伺った日、モデルハウスで工藤(山京建設 営業担当)さんと会ったのですが、真面目そうな方というのが第一印象でした。
ひとつひとつの説明がわかりやすくて、できることとできないことをはっきりと言ってくださるのも好印象。
他社の営業担当の方は受け答えも割と曖昧で、出てきたプランもやっぱりぼんやりとした感じだったので、そういったことを比較して山京建設にお願いしようと決めたんです。
【山京建設 工藤より】
N様のご主人が設計士さんだというお話はお会いする前に伺っていました。物腰が柔らかく優しい方、というのが第一印象です。プロの方だからこそ、一般の方以上に「できること」「できないこと」をぼやかすことなく明確にお伝えしようと努めていました。
始まりは「この通りにできますか?」
すでに設計のことを熟知されているN様ですが、打ち合わせはどんな形で進んで行ったのでしょうか?
お施主様(ご主人)
最初に私が描いた図面を見ていただき、「この通りにできますか?」と聞きましたね(笑)。
設計プランは最初から決めていましたから、間取りも最初に描いた図面とほとんど変わらないんですよ。細かい部分を調整する中で、収納や部屋のサイズが少し変わったくらい。
私は専門が商業施設や交通施設など住居以外なので、住居の設計という点で工藤(営業担当)さんや池田(山京建設 設計士)さんのアドバイスをもらいましたが、私のプラン通りの住まいを造っていただけたので満足度はかなり高いですね。
さすが設計士さんですね!途中、細かい調整があったということですが、一番大きな変更箇所はどこでしたか?
お施主様
ユニットバスのサイズを大きくしたことで、ウォークインクローゼットのサイズが少し小さくなって、玄関が少し広くなったことですかね。よく覚えていますよ(笑)。
最初は「1216(内寸120cm×160cmサイズの通称)」にしようと思っていたのですが、「1616(内寸160cm×160cmサイズの通称)」にすれば足を伸ばして入浴できますよ!その方が良いんじゃないですか?と池田(設計士)さんが推すので、最終的に大きいサイズにしたんです。
最終的に大きなサイズにしたことで、のびのびと入浴できて良かったと思っています。
ちなみに新居の設計プランを考えるにあたって、どんなこだわりがあったのでしょうか。絶対に外せないポイントは?
お施主様(ご主人)
全て引き戸にしたいということ。それと、玄関からリビング、キッチン、寝室、サニタリールームと回れるような設計にして、動線が重なりにくく動きやすくしました。
引き戸にすることで生活するうえで邪魔になることがないですし、キッチンと洗面・脱衣所の間には戸袋式引き込み戸(壁と壁の間に扉がしまい込まれるようにして開閉する戸)にして、シンクや洗面所の水で扉が劣化することを防いでいます。
普段家にいるときは全ての扉を開放しているのですが、風通しが良いので初夏でもエアコンなしで涼しい。
風の流れを計算して窓を設置しているので、家全体を風が通り抜けるんです。
あとはリビングをできるだけ大きく取りたいという点ですかね。
お施主様(奥様)
私自身はたくさん要望があったわけではないですが、広いウッドデッキとクローズドキッチンはお願いしました。
今はオープンキッチンの方が人気があるんですよね。でもリビングからキッチンが丸見えになるのは嫌だったので、あえてこの形に。
引っ越して数ヶ月ですが、家事はすごくやりやすいですね。
例えば洗濯物も夫婦2人なので、バスルームのランドリーパイプと脱衣所の室内物干しで基本的に事足ります。私は日中、家にいないことが多いので、室内干しができるのは便利ですね。
こういった細かい部分ひとつひとつがしっかりと考えられているので、利便性も高いし暮らしやすいんだと思います。
設計士にとっての家づくり…
家づくりに関して迷われたことや苦労されたことはあったのでしょうか?
お施主様(ご主人)
もちろん多少迷った部分はあります。
やっぱり家は一生で何度も建てるものではないですからね。
一番迷ったのは窓の位置ですかね。隣の家と距離が近いので、どの位置に窓を設置しようか?シンメトリー(対称)にするかアシンメトリー(非対称)にするか?など悩んだのを覚えています。
ただ、山京建設に最初にお出しした設計図づくりの段階で考え抜いているので、あとはそれを目指して進んでいくような感じ。大きく迷ったり悩んだりすることはなかったですね。
少しお話は戻ってしまいますが、「平屋」に決めた具体的な理由を教えていただけますか?
お施主様(奥様)
やはり将来的なことはありますよね。老後、2階建ての暮らしは大変だと思いました。
以前住んでいた二世帯住宅は、2階が私たちの住居スペースだったんです。1日に何度も階段を昇り降りする生活を長年経験して、今は良くてもこの先のことを考えたら、2階建てや3階建ての家より平屋の方が快適に暮らせると思いました。
お施主様(ご主人)
下の階に人の気配があるということ自体、少々怖く感じますよね。
年齢を重ねるほど、日常的に自分たち以外の存在を感じるということに敏感になるような気がします。
ですから最初からマンションという選択肢はなかったわけですが・・・平屋であればそういった心配もありませんし、バリアフリーの観点からも安心感が持てるなと、そんな風に考えました。
山京建設との打ち合わせはどのくらいの頻度で行っていたのでしょうか?
お施主様(ご主人)
月に2回くらいのペースですね。
私、この家を建てるにあたって検討した土地や他社の見積り、何度も作成した間取り図など、ほぼ全ての書類をファイリングしているんですよ(笑)。
それを見ると、最初に山京建設と打ち合わせをしてから竣工(工事が完了し建物が出来上がること)までが丸1年。途中、土地の手続きの方に手が取られて打ち合わせの間隔が空いたときもあったのですが、結果的に1年がかりの家づくりになりましたね。
ダイニングテーブル以外は以前の家で使用していた家具を持ってきたのですが、すべてジャストサイズで設計しています。
寝室に設置する棚の幅に合わせて窓の位置をずらしてしてもらうなど、かなり細かく調整しましたが、こういった要望を叶えてくれるのも注文住宅の良さですよね。
ちなみにこのダイニングテーブルを入れることが決まってからは、間取図にもしっかりテーブルの画像を入れました。
それを見て、勝又(山京建設 現場監督)さんが驚いていましたね(笑)。
「暮らしやすい家」の完成
新居に引っ越されてから約3ヶ月ですが、生活してみていかがですか?
お施主様(奥様)
まだスイッチの位置など慣れていない部分もありますが、とにかく居心地が良いですね。
「暮らしやすい家」、というのがピッタリの表現です。
ちなみに普段から設計されている設計士さんにとって、マイホームの設計というのはどのような感覚なのでしょうか?一般の方にとってはビッグプロジェクトだと思うのですが・・・それと少し捉え方は違いますか?
お施主様(ご主人)
いえいえ、ビッグプロジェクトですよ(笑)。
やはり後悔はしたくないですしね。マイホームを建てるなんて人生で何度もやれることではないですから。
私自身、住宅の設計はやりたくないというか・・・難しいと感じている部分があるんです。
商業施設や駅の施設は、対象者(利用者)が幅広いですからね。利用される方々のうち、より多くの方に受け入れられる設計をするのがゴールです。
でも一戸建てとなると対象者は施主のみです。ピンポイントで要望に応えなければなりませんからね。
N様にとってもビッグプロジェクトなんですね。そこに参加できたことは光栄です!最後に、山京建設の良さをお聞かせいただけますか?
お施主様
良かった点は、やはりコストバランスが良いというところ。
あとは自由度が高く、標準仕様で使える建材の選択肢が広いところです。
へーベルパワーボードや吹付断熱(断熱素材を吹き付けることで断熱性を向上させる施工法のこと)が標準仕様で選べる(2023年6月現在)のは、他社にない魅力だと思います。
もともと選んでいた設備を変更したいと思った際、急きょ池田(設計士)さんに電話して対応してもらったり、建具の高さの変更なども期限内であれば柔軟に対応してくれたり、そういった対応力も良かったですね。
金額に見合っているというのは消費者にとって重要なポイント。山京建設は納得感ある見積り・提案を出してくれたので良かったですよ。
しっかりと創り上げられた設計プランを提供してくださったN様。その設計プラン実現に向け、二人三脚で一緒に取り組ませていただいたこと、大変嬉しく思っております。これからもお住まいのお困りごとがあれば山京建設にご相談ください。貴重なお時間をいただき誠にありがとうございました!
インタビューを終えて
専門領域は違えど、同じ業界で活躍する設計士の方のお住まいということで、担当させていただくスタッフはいつもと違う緊張感に包まれながら・・・となった家づくり。
深い知見と的確な判断で、快適であり長く住まえ、そして住むほどに愛着の沸く賢い「家」の完成となりました。
大切な人と大切な物に囲まれて暮らす生活を見据えた、プロならではの家づくりを見せていただいたように思います。
個性を追求したわけでないため決して派手さはありませんが、佇まいの美しさ、そして真に暮らしやすく飽きのこない技巧の美を感じることができました。
たくさんの工務店・ハウスメーカーの中から山京建設を選んでいただいたことに感謝するとともに、これからも末永くお付き合いさせていただきたいと思っております。今後ともどうぞ山京建設をよろしくお願いいたします。
【山京建設 工藤より】
営業として長く注文住宅に携わってきましたが、大切なのはお施主様との信頼関係だと思っています。どんなご要望も遠慮せず言っていただける関係性を築き、そのうえで一緒に家づくりをしていく。好きなだけこだわれるのが注文住宅の醍醐味ですが、お金をかけるほど良くなるわけではありません。どこにコストをかけるか、そのバランスを考え、さらに全体的なコストを下げる。そのうえでご要望をいかにカタチにするか?ということを常に考えておりますので、まずはわがままにご要望をお聞かせいただきたいと思います!
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