屋上テラス(スカイバルコニー)のメリット&デメリット!後悔しない注意点

青緑色のソファが並ぶスカイバルコニー

屋上にテラスを設けることで、プライベートな空間でお庭生活を楽しめます。

多くのメリットがある屋上テラスですが、注意しておくべき点もあるのが事実。

そこで今回は、屋上テラスのメリット・デメリットや注意点を解説します。

屋上に開放的なテラスが欲しい方は、ぜひ参考にしてください。

「屋上テラス」とは?

カラフルな木とパラソルが立つテラス

屋上テラスとは、屋根がある部分に庭やアウトドアリビングといった、プライベート空間を設けることをいいます。

“スカイバルコニー”や“ルーフバルコニー”と呼び方がいくつかありますが、2×4(ツーバイフォー)やスカイプロムナード(金属防水工法)と、構造方法はさまざまです。

尚、屋上テラスを造ろうとすると、住宅は一般的な傾斜のある三角の屋根ではなく、平らな陸屋根(りくやね)になります。

屋上テラスのメリット

第一に知っておきたいのが、屋上テラスの魅力です。

ここでは、屋上テラスのメリットを4つご紹介いたします。

眺望が楽しめる

屋上に腰掛け夕焼けを眺める若い男性

通常の庭にはない、屋上ならではの眺望には抜群の開放感があります。

天気の良い日は、見上げるとダイナミックな青空が広がり、日差しが気持ち良く感じるでしょう。

周辺環境にもよりますが、まわりを見下ろせるくらいの高さがあるので、プライベート空間が楽しめます。

防犯性の高い遊び場&物干し場になる

外に干されているカラフルな洗濯物

近隣からの視線が気になることもあるお子様の遊び場としても、活用できます。

屋上だからこそ、家族以外は簡単に入り込むことができないため、防犯面でも安心。

また小さなお子様が急に「トイレ!」というとき、着替えが必要なときもご自宅ですから楽ちんです。

建物の床面積に等しいくらいの広々としたスペースなので、お天気の良い日にはお子様を遊ばせながら、物干しをするのも良いですね。

アウトドア・ガーデニングスペースになる

庭に花を植える男性

バーベキューを楽しんだり、季節の花を楽しむ家庭菜園・ガーデニングをしたりと、家族それぞれが屋上空間を活用できます。

お子様がいれば、プールや流しそうめんと、屋外ならではのアクティビティを自宅で楽しめるでしょう。

テーブルセットやガーデニンググッズなど、テラスを存分に楽しむために、インテリアデザインを考えていくのも楽しみのひとつになりそうです。

庭・ウッドデッキスペースの代用になる

蔦の緑が日陰を作っている

屋上テラスは、家の前の庭が屋上に引っ越したイメージで、庭・ウッドデッキスペースの代用ができることもメリットです。

敷地面積が狭く、庭やウッドデッキを諦めていた方にとっては、嬉しいスペースになるでしょう。

ドッグランとして活用するのもありですね。

また屋上ウッドデッキは、直射日光が避けられることで断熱効果があり、結果的に冷暖房費の省エネにもつながります。

屋上テラスのデメリット

屋上テラスのメリットについて紹介しましたが、事前に知っておきたいデメリットも存在します。

ここでは、屋上テラスのデメリットをまとめます。

通常の屋根よりコストが高くなる

通常に比べ、屋上への負荷が大きい屋上テラス。

頑丈な造りにするのはもちろん、屋上につながる階段や落下防止の手すり、フェンスといった設備にもコストが掛かります。

特に雪国の場合には、積雪にも耐えられるようさらに強固な造りが必要です。ただし、庭の分も考えた土地の購入を考えるよりも、

屋上テラスの設置のほうがかえって安上がりになるケースもあります。

雨漏りのリスクがある

赤い紫陽花の隣におもちゃのカエルと水色のジョウロ

斜めに勾配がついた屋根ではなく、フラットなタイプの陸屋根となるため、雨漏りへの対策が必要です。

自然劣化での雨漏りについては、火災保険の適用にならないケースがほとんどなので「保険があるから大丈夫」という考え方ではなく、雨漏りが発生しないようにしっかりとした施工が重要。

テラスに雨水が溜まることは、住宅への劣化が早まることにも繋がるので、防水・排水にも留意した施工プランを検討しましょう。

掃除の手間が増える

おもちゃの家の模型とミニチュア掃除用具

こまめな掃き掃除やブラシ掛けと、劣化・防水性能の維持のための、セルフメンテナンスは必須です。

掃除の手間は掛かるものの、屋上テラスを心地良いスペースにするために、長く愛着をもって手間を掛けることもまた、楽しみ方のひとつなのではないでしょうか。

場合によっては使わなくなるケースもある

見た目が素敵だから・・・なんとなく良さそうだから・・・という理由だけで屋上テラスを設けると、結局使わずじまいになってしまうことも。

そうならないためにも、間取りを考えるのと同様に“屋上テラスを誰がどのように使いたいか?”をイメージするのが大切です。

ライフスタイルの変化やお子様の有無も見据えて、計画的に活用方法を考えましょう。

屋上テラスで後悔しないために…

しょんぼり顔の猫

ここでは、屋上テラスのメリット・デメリットを踏まえた上で、具体的なデザインや施工のポイントを解説します。

屋上までの動線を良好にする

室内から屋上までのアクセスが悪いと、屋上に上がるのが億劫になってしまうケースが多いです。

物干し場として検討している場合ならランドリースペースからの動線を考慮、BBQなどを想定しているならキッチンスペースと離れ過ぎていないなど、実際に使うときのことをイメージ。

室内との位置関係や移動をスムーズにすることについては、設計段階で時間をかけて検討しましょう。

床材やフェンス材に最適なものを

家の設計図とおもちゃの模型
屋上テラスにメジャーな床材は、主に3つあります。

1つ目はウッドデッキ。

木材ならではの温かみと、裸足でも気持ちが良いのが特徴です。

天然木であればさらに質感も良くなりますが、カビ・虫の発生とメンテナンス面に配慮が必要であるため、気になる方は人口木でも雰囲気は十分に出せます。

2つ目は人工芝で、鮮やかなグリーンが季節問わず楽しめるのが利点です。

3つ目はオシャレな印象のタイルで、耐久性は3つの中でも一番。

メインの使用用途や、メンテナンスの面も含めて最適なものを選ぶと良いでしょう。

また、フェンス材も木材やアルミ、スチールとさまざまです。材質だけでなく、落下防止といった安全面の観点から、フェンス柵の高さも考慮して検討したいところです。

防水・排水・電源設備を充実させる

長靴と雨ガッパを着た女の子と犬

屋上テラスを設置したら、バーベキューを楽しみたいと考えている方が多いのではないでしょうか。

快適なバーベキューには、屋外コンセントや水栓が必須です。

また、雨水の排水やクリーンなスペースを保つための防水コーティングといった設備を充実させることで、屋上でのアクティビティがより充実するでしょう。

立地・周辺環境を考慮する

立ち並ぶ高層ビル

高層ビルが近くにある場合は、プライバシー確保が難しいので、オーニングテントなど目隠しの活用を検討しましょう。

四方を覆うテラス囲いの場合には、開放感を損なわないためにも、どこかに開口を設けるのがおすすめ。

このような立地に応じた対策はもちろんのこと、近隣においても、声が響いたり煙が充満したりすることでご近所トラブルにつながるケースも考えられます。

周辺環境も考慮し、起こりうる問題を踏まえてデザイン・施工をしていくことがポイントです。

屋上テラスを考えたら実績ある工務店に相談

相談を受けるスーツ姿の女性と話を聞くおばあさん

今回は、屋外テラスのメリット・デメリットと施工時の注意点を解説しました。

家族の生活をより豊かにしてくれる、リッチな空間の屋上テラス。

バーベキューにプール、ガーデニングに家庭菜園と、考えるだけでウキウキしますね。

しかし、憧れだけで施工するのではなく、構造・コスト・メンテナンス面でもしっかりと考えることが大切です。

屋上テラスを考え始めたら、施工実績があり、信頼できる工務店に相談しましょう。

そうすることで、家族の想いが詰まった自慢の屋上テラスになるに違いありません。

 

ABOUT/本記事を執筆した人

太田 貴也▶ twitter▶ Instagram