タッチレス水栓(センサー水栓)は本当に良い?メリット&デメリットを紹介
風邪、インフルエンザなどの感染症対策として、近年タッチレス水栓(センサー水栓、自動水栓)の需要が高まってきています。
感染症対策に大切な手洗いやうがいですが、そもそも蛇口に触れることでウイルスが付着し、せっかく手を洗ったりうがいをしたりしても、最後に手で蛇口を閉めてしまえばまた菌がついてしまいますよね?
そこでおすすめなのが「タッチレス水栓」というわけです。
タッチレス水栓を導入してみたいけど、本当に良いの?と思っている方もいるはず。
そこで今回はタッチレス水栓を検討中の方のために、5つのメリットと4つデメリットをご紹介します。
もくじ
タッチレス水栓(センサー水栓)とは?
まずは簡単に、タッチレス水栓(センサー水栓、自動水栓)がどんなアイテムなのかご紹介したいと思います。
タッチレス水栓(センサー水栓)は、水栓上部にセンサー部分があり、そこに手をかざすと自動で水が出て、もう一度センサー部分に水をかざせば水が止まるという仕組みです(モード・機能などは製品によって異なります)。
昔の製品だと水量や温度を調節できないものが多く「タッチレス水栓は不便」と言われることもありました。
しかし今は違います。最近ではタッチレス水栓の需要の高まりもあって、水量や温度を調節できる高性能な製品が増えてきました。
寒い冬であっても水温を調節できますし、節水したければ水量を調節することも簡単にできます。こういった性能の向上によりタッチレス水栓を取り入れるご家庭も増えてきているんです。
ハンズフリー水栓との違いについて
よくデパートのトイレなどで見られる水栓は「ハンズフリー水栓」です。
ハンズフリー水栓は吐水口にセンサーがついていているので、手を出すだけで水が出ます。要するに「手をかざす」という動作が不要。
また一定時間が過ぎると水が自動で止まるため(製品によって仕様・機能が異なります)、蛇口を閉めない習慣がついてしまいます。
特にお子様は蛇口を閉め忘れる習慣がついてしまうと大変。一度ついた習慣はなかなかとれませんから困りますよね。
しかしタッチレス水栓であれば、止水時もセンサー部分に手をかざさなければならないので、蛇口を閉め忘れる習慣の予防にもなるんです。
タッチレス水栓は後付けも可能
実はタッチレス水栓(センサー水栓、自動水栓)は後付けも可能です。
さらに現状復帰(元の状態に戻す)ができるため、持ち家や賃貸でも取り付けOK。
「蛇口自動化ユニット」と呼ばれる浄水器のようなユニットを設置するだけのシンプルなものから、元の水栓本体を自動水栓に取り替える方法まであるんです。
どちらも複雑な作業ではないので、簡単に交換可能なのもメリットと言えるでしょう。
タッチレス水栓(センサー水栓)のメリット5つ
タッチレス水栓(センサー水栓)のメリットを見ていきましょう。
感染症対策になる
蛇口の場合、蛇口を開けたときに手についている菌が付着し、せっかく手を洗ってもまた閉めたときに菌が手に付着してしまいます。
それでは手を洗った意味がありませんよね?
でもタッチレス水栓なら、そもそも蛇口がないのでウイルス付着の心配が軽減します。風邪やインフルエンザなどの感染予防につながるというわけですね。
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お子様からご年配の方まで簡単操作
ときどき、蛇口が強く閉められていてなかなか開けられないということがあると思います。
しかしタッチレス水栓であれば、小さなお子様やご年配の方など、力が弱い方でも簡単に水を出すことができるんです。
またケガで利き手が使えないという場合などもタッチレス水栓が活躍。例えば老若男女問わず訪れる公共施設やバリアフリーを考えた住宅にも、タッチレス水栓はおすすめです。
節水につながる
タッチレス水栓は、手洗いや歯磨き、洗顔などの水の出しっぱなし対策にもなります。
例えば泡が蛇口に付くのが嫌で、水を出しっぱなしにして手を洗うという方もいるようですが、タッチレス水栓であればセンサーに手をかざすだけで水を出したり止めたりできるので、節水効果が高いと言われているんです。
楽に操作できるというのは実はとても重要。タッチレス水栓に替えることで、お子様の水出しっぱなしがなくなったというケースも少なくありません。
また高品質な製品のほとんどに節水機能が搭載されていますから、そういった面からも節水につながると言えます。
掃除の手間が減る
蛇口とその周りについた水気や水アカを毎日掃除するのは大変ですよね。
しかしタッチレス水栓は、蛇口に触れることなく上部のセンサーに手をかざすだけなので、水がかかる範囲も減らせます。
したがって蛇口周りの水アカの掃除の手間も減らすことができるんです。掃除をしている方にとってこれは朗報。蛇口周りをキレイに保っておきたいのであれば、タッチレス水栓を検討してみてはいかがでしょうか。
設置する費用が安い
タッチレス水栓は、蛇口の先端部分につけるだけの手軽なものから、水栓自体を取り替えるものまでさまざまあります。
費用はだいたい5,000円~10万円とピンキリ。かなりコストに幅がありますよね。
安価なものはご自身で購入して取り付けるタイプがほとんどですが、センサーの感度が悪いなどのトラブルもあるので要注意。せっかく設置したのに不便だったということも少なくありませんから慎重に選ぶことをおすすめします。
ある程度、高価なものになると水温調節や水量調節、節水モード、シャワーヘッド機能などさまざまな補助機能がついているので、予算と相談して決めていきましょう。
タッチレス水栓(センサー水栓、自動水栓)を少しでもご検討なら、ぜひ一度ご相談ください。詳しい機能や費用などをご案内いたします!
タッチレス水栓のデメリット4つ
次にタッチレス水栓のデメリットです。取り替えるにしても、必ずデメリットを把握したうえで決めるようにしてくださいね。
反応が鈍いor良すぎる機種がある
安価で古い機種だと、こちらの意図しないタイミングで水が出てしまうといったトラブルも。
安いタッチレス水栓は、センサー部分の感知が鈍く、水が出るまで数秒かかりストレスに感じる可能性もあるんです。
逆に反応が良すぎる機種だと、少し近づいただけで水が出てしまうこともあるため、使用感に慣れるまでは大変かもしれません。
またこれはセンサー感度の問題ではありませんが、ポットや加湿器のタンクに水を注入する際、センサーが反応してしまってポットやタンクの外側が濡れてしまうことも。センサーを切れば良いという話ではありますが、そのひと手間が不便と感じる方もいるようです。
すべての操作がタッチレスというわけではない
高価な機種になると、水温調節や水量調節などができるものがでてきます。
しかしそういった調整はボタンに触れての操作になります。
タッチレスはあくまでも水を出したり止めたりするときだけに適用される機能になることを覚えておきましょう。
停電時の対応を覚えておく必要がある
タッチレス水栓は電気で作動しますから、停電時に使えなくなってしまいます。
ただ、タッチレス水栓は手動モードに切り替えることで、停電になっても水が出せるので大きな心配は不要です。
ただ手動に切り替える方法をあらかじめ覚えておかないと万が一のときに困ってしまうので、設置したら操作方法をしっかりと覚えておくようにしましょう。
ペットにイタズラされる可能性あり
猫などのペットを飼われている方は要注意です。
ペットもセンサーに反応するので、ペットが横切ったときなど水が出しっぱなしになることもあります。
これを防ぐために留守中はセンサーを切っておく、自動止水モードに切り替えておくなどの対処が必要です。
タッチレス水栓(センサー水栓)の種類と特徴
タッチレス水栓には、「コンセント式」と「バッテリー(電池)式」の2種類があります。
コンセント式は一度プラグをさしてしまえば使えるので手間がなく便利です。一方、バッテリー式は周囲にコンセントがなくても使用でき、停電時もバッテリー残量があればそのまま使用できるといったメリットがあります。
コンセント式タッチレス水栓の特徴
コンセント式は、水栓周りにコンセントを設置するほか、停電対応を知っておく必要があります。停電したと同時にタッチレス機能も反応しなくなるため水が出なくなります。
ただ上の項目でもご紹介しましたが、コンセント式のタッチレス水栓にも停電時でも水が使えるように手動モードに切り替えることができるので、その操作方法を覚えておくことが大切です。
もしコンセント式タッチレス水栓を使っていて停電してしまった場合は、シンク下の給水間部分を確認してから電磁弁部にある手動弁を開けます。メーカーや機種によって細かい部分は異なりますが、おおまかにこのような方法で使用できるようになります。
バッテリー(電池)式タッチレス水栓の特徴
バッテリー(電池)式のタッチレス水栓は、定期的な電池交換が必要になります。
1日100回使用するとすれば、約2年が寿命。つまり2年に一度は電池交換しなければなりません。
公共施設のように設置数が多く長く使われる場所では不向きと言えるでしょう。
停電経験が少なく、数年に一度電池交換するのが面倒と思われる方はコンセント式、停電時の対応が面倒と思われる方は電池式を検討してみてくださいね。
タッチレス水栓のおすすめの設置場所
タッチレス水栓は使用頻度が高いキッチンに設置しがちですが、他にもおすすめの設置箇所があります。
タッチレス水栓の最大のメリットは、感染予防ができることです。
そのため感染率が高いとされる玄関やトイレの設置は特におすすめ。帰宅後すぐに手を洗う場所に設置するのが良いでしょう。
最近では、玄関の近くに小さな洗面台を設置する住宅が増えているので、ぜひタッチレス水栓の設置を検討してみると良いでしょう。
まとめ
今回はタッチレス水栓(センサー水栓、自動水栓)のメリットとデメリット、種類や設置場所について解説しました。
便利なだけでなく感染症対策に向くこと、また安価で導入できることなどから取り入れる方が増えているのが現状。確かに汚れた手で開けた蛇口にまたキレイな手で触れるというのは合理的ではありません。
タッチレス水栓選びは、水圧や使い勝手、設置したい箇所などによっても変わってきます。
なかなか決めきれないと思いますので、興味があればぜひ家を施工した業者などに相談してみてはいかがでしょうか。