エネファーム導入支援事業(エネファーム設置補助金制度)!導入前の注意点は?
これから住宅購入を検討する方で、「エネファームを導入しようか迷っている」「エネファームの騒音被害が心配」と悩んでいる方もいらっしゃるはず。
このページでは、エネファーム導入に際し、注意すべきポイントや補助金が出る場合とできない場合について解説します。
条件によっては、エネファームを導入しない方が良い場合もあるので、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
もくじ
エネファーム導入支援事業の補助金
エネファーム普及促進のため、エネファームを導入した住宅に対し、国や一部自治体では補助金が出ることをご存知でしょうか?
導入するエネファームの種類など、いくつか条件があるので注意しましょう。
そもそもエネファームとは何なのか?混同されやすいエコキュートとの違いは?エネファームのメリット&デメリットは?については、補助金制度の説明のあとにわかりやすくご紹介しています!また補助金制度については「一般社団法人 燃料電池普及促進協会(→外部ページ)」もあわせてご確認ください。
補助金対象
エネファーム導入支援事業の補助金へ申請できる対象者は、以下の6つの項目すべてに当てはまる方です。
- エネファームを購入して使用、またはリース等による提供する個人・法人
- 指定されたエネファーム機器を導入
- 6年間以上使用する
- 必要書類を指定の期限までに提出する
- 情報提供に同意できる
- 排出削減事業への参加表明ができる
もらえる補助金額
もらえる補助金は0円から16万円となります。
これはエネファームの価格により決まるので、機種を選ぶ時の参考にしてください。
定額補助金と追加補助金 | |||
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定額補助 | 固体高分子形燃料電池(PEFC) | 定額補助0円 | |
固体酸化物形燃料電池 (SOFC) | 700W | ①基準価格以下:4万円 ②基準価格以上据切価格以下:2万円 |
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400W | ①基準価格以下:3万円 ②基準価格以上据切価格以下:1万円 |
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追加補助 | 既築住宅(中古住宅) | 3万円/1台(重複加算可能) | |
LPガス対応住宅 | |||
寒冷地仕様住宅 | |||
マンション |
(↑ ディスプレイサイズが小さい場合は横スクロールで表をご確認いただけます)
申請できる期間
補助金の申請期限や、工事完了期限など細かく決められているので、必ずチェックしておきましょう。
◆エネファーム補助金の申請期間:2020年4月7日から2021年2月19日 17:00
(補助金申込・交付申請書のFCA必着)
◆エネファーム設置工事完了(補助事業完了)期限:2021年3月8日
◆エネファーム補助事業完了報告書の提出期限:補助事業完了日から起算して30日以内、または2021年3月8日 17:00
◆エネファームの使用開始期限:2021年5月5日
※コロナウイルス感染防止の対応状況によっては延期となる可能性あり
※2020年12月26日~2021年1月4日までは年末年始休業
エネファームとは
※画像引用:Panasonic(パナソニック株式会社) 戸建向けエネファーム
エネファームとは、LPガスに含まれる「水素」と「酸素」を化学反応させることで電気を作るだけでなく、さらに電気を作り出すときの熱でお湯まで沸かしてくれるシステムのこと。いわば住宅に設置する小さな発電所のようなものなのです。
※画像引用:Panasonic(パナソニック株式会社) エネファームのしくみ
ちなみに正式名称は「家庭用燃料電池コージェネレーションシステム」。
無駄になってしまうエネルギーを有効活用する省エネルギーな“家庭用燃料電池”とされていますが、燃料電池や蓄電池の一種ではなく“発電機”の一種。まさにエネファームは、エネルギーを自給自足するような画期的なシステムなんです。
発電と同時に作り出したお湯をお風呂などの給湯に利用するだけでなく、床下に循環させて床暖房にしたり、ミストサウナに活用することもできるのも魅力。
ちなみに最近では、停電時にも稼働する停電発生(停電時自立)機能付きのエネファームや、停電時にあらかじめ設定した専用コンセントから電気が使えるエネファームもあるので、停電時の不安解消にもつながるでしょう。
エネファームとエコキュートの違い
※画像引用:三菱電機株式会社 エコキュート製品ラインナップ
「エネファーム」と混同されやすい設備のひとつに「エコキュート」があります。どんな違いがあるか見ていきましょう。
エネファームがガスだけで電気とお湯を作ってくれるのに対し、エコキュートは電気を使ってお湯を作ります。エコキュートの場合はエアコンと同様の仕組みで、ヒートポンプ技術を活用して大気中の熱(空気)を取り込み、その熱を活用してお湯を作り出すのです。
電気代が安い深夜の時間帯に電気でお湯を作り出しておいて、それを貯水タンクに貯めておき、お湯が必要なときに使うという仕組みになります。
もしも電気が停電した場合、エコキュートは貯めておいたお湯しか使えませんが(機器によっても異なります)、最新のエネファームであれば停電時も電気やお湯が使えるので、その点を考えるとエネファームのほうが安心感が持てるかもしれませんね。
エネファームのメリット
エネファームを導入するメリットは以下です。
【メリット】
- エネルギー効率が非常に高い
- 発電時にCO2や有毒ガスが出ない(環境配慮)
- 自宅発電だから送電ロスが少ない
- 停電時も運転可能(ただし製品による)
- 導入支援補助金を受けられる
- ガス会社によってはお得な料金プランがある
- 基本的に湯切れの心配がない
- 発電状況を把握できる(見える化)
エネファームの場合、発電する際に出る熱エネルギーをそのまま利用するため、エネルギー効率が非常に高いと言えます。また発電時に二酸化炭素などの発生量が抑えられるので、地球環境への配慮という観点でも選ばれているんです。
通常の電力会社であれば、遠方の発電所からの送電となり距離が遠くなるほど減衰してしまいますが、エネファームは自宅で発電させているため、距離の影響を受けることがありません。
エネファームを設置することで、周辺一帯が停電になったとしても電気やお湯が使える点も非常に安心です。
そしてエネファームの場合、契約するガス会社によってはエネファーム専用の料金プランや優待割引などがあるので、賢く選べば光熱費の削減にもつながるでしょう。
他にも、エネファーム導入支援事業の補助金が受けられるのも大きなメリットです。
エネファームのデメリット
エネファームのデメリットは以下です。
【デメリット】
-
- 設置するためのスペースが必要
- 初期費用(設置工事代等)がかかる
- ガス料金が高くなる可能性がある
- タンク内の湯の量や温度で発電制限される製品がある
- 寿命が20年と短め
- 発電した電力を売ることができない
- ガスが止まると発電も止まる
- 騒音問題(低周波問題)が出る可能性がある
エネファームは貯湯タンクを設置する場所を確保する必要があります。サイズはメーカーにもよりますが、だいたい1㎡程のスペースが必要。狭い土地に設置すると住宅の面積を小さくする必要があるので、よく考えたうえで設置しましょう。
またエネファームはランニングコストで言えばかなり節約になると言われていますが、初期費用が高いのはデメリット。だいたい元を取るのに平均約8年かかるとされています。
またガスの価格が高騰してしまった場合、ガス料金が引きあがる可能性があるのでその点は頭に入れておきたいところ。
他にも製品の寿命の問題やガスに依存することになるリスクなど、さまざまなデメリットを理解したうえで購入を検討しましょう。
エネファームの価格相場
エネファームはメーカーや機種によって相場が変わりますが、だいたい200万円から250万円となります。
セール時期であれば200万円以下で艇に入ることもあります。
加えて設置にかかる工事費用の相場は30万円から80万円ほどになるので、合計230万円から330万円ほどを目安にしておくといいでしょう。
あまりに高い性能の高価な機器を購入してしまうと、「数年経っても元を取れないじゃない!エネファームにした意味がない!」ということになってしまいます。
もっと詳しく知りたい場合は、まず注文住宅の施工会社に相談してみると良いでしょう。
まとめ
今回はエネファームについて解説しました。
エネファームとは、地球温暖化や環境汚染の防止に役立てられている家庭用の燃料電池です。
エコキュートと違い、電気ではなくガスだけでお湯と電気を作り出す小さな発電所のような仕組みとなっています。エネファーム優待プランや補助金で光熱費を抑えられたり、湯切れの心配がなかったりと便利な機器です。
補助金を申請できる対象機器が定められているので、導入前に確認してから検討するといいでしょう。